エンさんNote

テレワークとFIREの間で天涯孤独のアラフィフおじさんが日々考えた事や勉強した事を書きます

みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」

発売前はネットで最大級のミステリー本と話題になりましたが、
読んでみると脚色はほとんど無く、
ただ事実を真面目に丁寧に説明した本でした。

若干、淡々としすぎて面白みには欠ける感もありますが、
題材が題材ですので、それでも充分に読み応えがあります。
事実を公平に読者に伝えようとする著者の意気込みを感じました。

みずほのシステム統合で障害となった原因は、ほぼ100%社内政治でした。
技術面が原因となった事はほとんどありません。

重要な社会インフラである銀行が、
統合に際しそれぞれが自分の有利になるよう駆け引きを続けた結果、
顧客が置いてきぼりとなりました。

技術の分からない経営陣は判断を二転三転させながら現場任せ、
現場は無理を取り繕いながら突貫差作業で帳尻を合わせ、
最終的に大きなトラブルを招いた。

このような構図はどこの会社でもあります。
客観的に見ればくだらないのですが、これが人間の所作だと思います。

人間とは不思議なもので、
個々が優れていても集団になると途端に愚かになります。

一応、統合は完了したそうですが、
システムは日進月歩の分野ですので日々の運用での奮闘は
これからも続くのでしょう。(本書も含みをもたせた結ばれ方でした)

普段使っているネット通販やATMなどのシステムが、
このような努力によって支えられている事を思い出させてくれる一冊でした。