エンさんNote

テレワークとFIREの間で天涯孤独のアラフィフおじさんが日々考えた事や勉強した事を書きます

百田尚樹著「永遠の0 (ゼロ)」

面白味のない断片的なエピソード集

いろいろと話題の多い百田尚樹氏の代表作。

私は百田氏の他の作品を読んだことが無かったので、
どれだけ尖った作風なのか期待していたのですが、
意外に真面目に普通に書かれていて意外でした。

第二次世界大戦ゼロ戦パイロットとして活躍した祖父について、
その孫たちが生存者への取材を重ねながら、
生い立ちや人となりに迫る内容となっています。

次々と登場するインタビューイーによって、
祖父に関する情報が徐々に明らかとなるわけですが、
物語の構成としては単調。

この方法を取れば、作品を長くするも短くするも
インタビューイーの人数次第なので、いくらでも調整可能です。

そこそこ長めの作品なのですが、私も実際に聴いていて
インタビューイーが無駄に多く冗長に感じました。

そして、断片的なエピソードが終盤で伏線回収され、
物語としての盛り上がりがあれば良いのですが、
そのような仕掛けもなく、面白みのない終わり方でした。

この作品に関しては、
Wikipediaや他社の作品からの盗用疑惑があるようですが、
そもそもそれが問題になるほど優れた作品ではありません。

なぜヒットし、映画化までされたのかが私には理解できませんでした。
第二次世界大戦の美化された英雄と言うモチーフがウケたのでしょうか。

第二次世界大戦とを扱った小説や研究は綺羅星の如くあるので、
題材としては余程オリジナル要素で味付けされていないと、
作品として勝負するのは厳しいと思います。

その点で言えば、この作品はわざわざ世に出す理由があったかしらんと
疑問に思わざるを得ません。

文章も読みやすく、構成も良い意味では単純なので
著者が普通に仕事した事は認めます。

しかし、著者のキャラクターに由来する先入観があったためか、
やや拍子抜けした読後感でした。


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